『至誠通天』と『改過自新』でリーダーの自律と自制心を養う

『至誠通天』と『改過自新』でリーダーの自律と自制心を養う リーダーの言葉の力

 

前回は、目配り、気配り、心配りによりチームを見守ることの大切さをお話させていただきました。

[clink url=”https://team-miracle.com/leader_model/”]

 

なかなか仕事の進捗が捗らないチームメンバーに対して必要以上に口出しするのではなく、見守ることの大切さをお話しました。

 

つまりは、自制、自律することの大切さです。

人を育てるには、自分と同じ目線、ペースではなく、相手の目線、ペースで考えることが求められる以上、リーダーにとって自制、自律することは必要なスキルです。

 

今回は、2つの四字熟語を元にリーダーにとって必要な自制、自律することの大切さを解説します。

 

常に成長するための言葉 『改過自新』

改過自新は、「かいかじしん」と読みます。

中国古典の『史記(呉王濞伝)』に出てくる言葉で、「過ちを改めて新しくでなおすこと」という意味です。

 

試合終了後のスピーチを「ポスト・コンペティション・スピーチ」と言います。

2014年9月号の映画のご紹介のコーナーで紹介した『コーチ・カーター』では、映画のエンディングが、その試合終了後のスピーチになっています。

 

それまで人として立派であることを要求し、曲がったことを許さなかった鬼コーチの指導でリッチモンド高校は、勝ち上がっていきます。

しかし最後の州大会をかけた大事な試合では負けてしまいました。

 

荒れる選手たちのいる控室に入ってきたカーター監督は、意外にも「お前たちを誇りに思う。」と言い全員を驚かせます。

「もし、俺が監督としてスカウトされたら、どこに行くと思う?」の質問に、選手たちは困惑しますが、息子がいぶかしげに「リッチモンド?」と言ったことから、全員による愛する母校の名前の大合唱になっていきます。

思うような結果はでなかったけど、バスケットボールを通じて、身体を鍛え、心を高め、プライドを身につけた彼らのその後の人生や、進路がエンドロールで紹介されます。

 

直前の結果が、敗北や失敗だったとしても、まずそれを受け入れ、真摯に反省して、何が問題だったか真剣に考えます。

そして、どうすればもっと良くなるのか、改善点を見つけ、解決策を練り直して、次の新たなるチャレンジをすること。

 

それが改過自新なのです。

 

ミス、無駄、失敗、敗北なくして成功はない!

トヨタ生産方式の中には、改善と言う言葉が使われているそうです。

それは現在、【kaizen】と英語になり、日本企業の強さの秘密の一つとして世界から注目されているそうです。

 

ミスや無駄、失敗や敗北は、起こり得るもの。

それを隠し、否定しても何も変わりません。

 

それらを「成功の母」としてとらえ、過ぎたことを責めるのではなく(成事不説)、そこにいる人やメンバーの存在、行動、結果を承認し、本気で改善します。

それこそが、改過自新なのです。

 

『至誠通天』の本当の意味と新たな疑問

至誠通天は、「しせいつうてん」と読みます。

熟語辞典などには、出てこない吉田松陰先生のオリジナルの四字熟語だそうです。

 

「誠を尽くせば、願いは天に通じる」といった意味の言葉で「一つ一つの課題に誠実に取り組み努力をすれば、必ず願いは叶う」と文字通りの解釈ができます。

 

この原稿を書いている時期に、NHKの大河ドラマ『花燃ゆ』で吉田松陰の妹「文」が取り上げられていて、巷で松陰ブームが起きていました。

そんな中、百以上の四字熟語を書いたと言われる松陰先生の言葉のひとつ「至誠通天」を考察してみました。

 

調べてみると元衆議院議員の古賀誠先生も座右銘にされています。

最近では、泉大津青年会議所のスローガンにも掲げてありました。

 

さらに調べてみると道元禅師とお弟子さんのやり取りの中にも、似たような意味の言葉があります。

ただそこには、「何かを望むなら、その事柄を寝ても覚めても、ひたすら想い続けよ。そうすれば、たとえ、よこしまな思いでも叶えられる。(正法眼蔵随聞記より)」とあります。

 

誠とは、嘘偽りのない心のことです。

成就を願う本気の志も、誠だと考えられます。

 

「真実の愛」も誠であるし、顕在意識でも潜在意識でも一貫して望んでいる事があったら、それは誠なのでしょう。

じゃあ「健康になりたい」「理想的な体型を手に入れたい」と本気で願えば叶うと先人たちが言っているのに、実現しない人がいるのはなぜでしょうか?

 

言い訳するうちは『至誠』ではない

それは「至誠」、つまり誠が足りなかったのですね。

 

表向きには減量中だと言いながら、「やっぱり無理かも」と思うこと(思考)も、「ちょっとくらい良いかな」とデザートに手を出すこと(行動)も、誠を尽くしていません。

また「水しか飲まなくても痩せないんです」と本気で思い、発言していると本当にそうなってしまいます。

 

勝ちたければ勝つための、痩せたければ痩せるための誠を尽くし、真摯に努力すれば、その願い必ず成就すると先人達が言っています。

 

ではあなたは、何を願い、何を行い、何をやめますか?

すべては、リーダーであるあなたの志、次第なのです。

 

『改過自新』と『至誠通天』で自律、自制心を養う

チームの最高のパフォーマンスを引き出すために、日々あらゆることを学びチームとのコミュニケーションを重ねていても、必ずしも毎日、毎回、成功を収めることができるとは限りません。

思わぬところでつまずき、悩み、考えるべき時があると思います。

 

そんな時でもリーダーである以上、『改過自新』を貫き、どうすればもっと良くなるのか、改善点を見つけ、解決策を練り直して、新たなチャレンジへと踏み出さなければいけません。

そのような一歩を踏み出す勇気を持つためにも、『至誠通天』の言葉にあるとおり、何を願い、何を行い、何をやめるかを言葉にして決めておかなければいけません。

 

言葉にして決めることができないから、不測の事態やつまずいたときに人のせい、チームのせいにして自分の弱さを露呈してしまうリーダーがいます。

しかし、リーダーというポジションである以上、率先垂範を示すリーダーとしてチームのビジョン、コンセプトを言語化することは『改過自新』の源泉になる以前に、チームをひとつにまとめるうえでも非常に有効です。

 

ぜひ、あなたのチームが目指すビジョンやどのようなコンセプトで社会に貢献していくかを言葉にしてみてください。

あなただけでなく、チーム全体が少しずつまとまって1つの方向に進むことが実感できるようになると思います。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました