ナポレオン・ヒルの「成功哲学」を正しく読み解く15のステップ

リーダーの言葉の力を磨く 書籍・映画

 

この本を初めて手にしたのは、忘れもしない1995年4月1日。

場所はM工業高校の体育教官室でした。

 

不当な人事異動に一切のやる気を失った私は、失意のまま転勤を命ぜられたM工業高校へ出向き、仕事場となる体育教官室へ。

誰もいない体育教官室の本棚に雑然と並べてある多くの本の中から、1冊だけ周りの本の雰囲気にそぐわない本を見つけて何気なく手に取りました。

 

その日は、赴任したM工業高校の新年度体制の発表、職員会議、学年会会議、教科会議と会議づくしの日でしたが、失意と絶望の只中にいた私には何の話も耳に入りません。

先ほど体育教官室で手に取った『成功哲学』という1冊の書籍に心を奪われ、会議中であるにもかかわらずおもむろに読み始めました。

 

何かにとりつかれたように一心不乱に読み切った後、私はこれまでに体験したことがないほどの大きな衝撃を受けたのです。

初見であったにもかかわらず、この中に書かれている成功のルールは間違いなく信じ切れる内容だと私には確信できました。

 

なぜなら、この本に書かれていたことは、私自身がすでに体験していたことだったからです。

 

M工業高校に赴任する前のN高校で、部活動ゼロの状態から全国大会に何人も出場させ、全国優勝、入賞を勝ち取り、強豪校へ育て上げた一連のプロセスがこの書籍の中で体系立てられて書かれていたのです。

間違いなく私がやってきた活動とそのプロセスが、この書籍の中で文字になってまとめられていたのです。

 

しかも、この著書の成り立ちが、あの鉄鋼王アンドリュー・カーネギーに500人の大成功者の取材を依頼され、その成功者たちの取材からまとめられたというなんとも輝かしい背景にも惹かれました。(これはのちに真実ではなかったことを知るのですが…)

こんな素晴らしい深淵なメソッドがすでに1冊の本になってまとめられていたという衝撃は、のちに県立高等学校を、教育公務員を退職する大きなきっかけになったことは間違いありません。

 

今回は、今でも自己実現や成功を志す人間にとって不可欠ともいえる『成功哲学』が、なぜ本質であり真理であると言われ続けるのかを読み解くと同時に、これからこの『成功哲学』を読んで成功を目指す方たちにも

実践的にわかりやすく読み進めるための手順についても解説します。

 

すべての自己啓発のベースとなった古典

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「人間は自分の運命を自分で決定できる。」

冒頭にお話した通り、私とこの『成功哲学』との出会いは1995年4月1日、場所はM工業高校の体育教官室です。

この日の私は、ある理不尽に対する怒りと悔しさの感情しかありませんでした。

 

その日は、前のN高校の陸上部を高校陸上界の強豪校にゼロから育て上げ、私自身も国体監督まで任命されるまでになったにもかかわらず、不当な転勤命令によりに新しい学校に赴任した初日でした。

 

国体監督にも命ぜられ、『今から全国にN高校の名を轟かせるぞ!』という夢と希望の真っただ中だったのに、なぜ今自分が転勤させられたのか?

この7年間の苦労は何だったんだ?

この理不尽な決定を言い渡された時は、悔しくて、悔しくて、帰宅してから妻にしがみつくように抱きつき泣き崩れたことを今でも鮮明に記憶しています。

 

不当な人事異動を命ぜられてから10日も経っていませんでしたが、怒りと悔しさの感情が消えないまま私はM工業高校の赴任当日を迎えていました。

 

私が7年間在籍したN高校は、私の赴任前は困難校で荒れ果て、まともに授業も成立しない学校でした。

私は陸上競技部を強くし、陸上部を中心に生徒会も立て直すことで学校の秩序を取り戻し、明るく元気なあいさつのできる学校に生まれ変えたのでした。

 

しかし、この1年前に転勤してきた校長にとって、学校を変革した私は不要だったのです。

 

「人に左右されるような教育公務員は嫌だ。俺の人生を返せ!」

理不尽な人事異動を言い渡された日から、いつも私は心の中でそう叫んでいました。

 

そんな怒りや敵意と言った感情むき出しの私の目に飛び込んできたのが、ナポレオン・ヒルのこの言葉でした。

「人間は自分の運命を自分で決定できる」

 

そうだ、その通りだ。

こんなところで腐っていてもつまらない。

私は私の人生をより良いモノにするんだ。

 

そう誓った瞬間でもありました。

 

成功のプロセスが項目ごとにまとめられている

そして、この本の最も偉大な点は、なんといっても成功までの道筋が綴られている点です。

すべての成功するための情報が体系立てられているではありませんか。

 

そして、70年間で3000万部の超ベストセラー、ロングヒットになっているナポレオン・ヒルのもう一つの著書「思考は現実化する」も自己啓発の古典であり、すべての自己啓発系書籍の原点と言われるように「法則化」されていたのです。

これらはもう成功するための決定版と言えます。

 

『やっぱり成功するにはルールがあったんだ。』

高校陸上部を強豪校にするまでの道筋にも、必ずルールがあるはずだと信じていました。

 

当時の私は成功哲学という体系立てられた知識について知る由もありませんでしたので、それを教えてもらうために当時の高校陸上界の超名門校 市邨高校の永田勝利先生と名古屋大谷高校の砂子間英明先生に弟子入りし、監督としてのすべてを学んできました。

 

まずは、早寝早起き朝練習。

朝練の習慣化、正しい生活の習慣、あいさつ、身の回りの整理整頓、練習日誌を子供たちに毎日つけさせ、生活介入(日常生活の指導まで行うこと)し、勝つ選手の生活自体を確立させること。

 

そして、競技の基礎基本を重んじ、安全で効率のいいトレーニングをさせるルーチンを確立させていったのです。

すべてを日本一の監督から学び、模倣していきました。

 

赴任したその年の秋の新人戦で県大会入賞者が出ると翌年から全国大会は毎年参加しました。

そして3年目で全国1位を獲得し、強豪校の仲間入りを果たしたのでした。

 

ここにはそのロールモデルに学ぶべく、ロールモデルの模倣のためのルールが書かれていました。

すべてのものは、「学ぶは真似る。」からです。

 

アンドリュー・カーネギー、成功者500名、20年の歳月は、ウソだった

ナポレオン・ヒルは、まだ25歳の新聞記者時代にアンドリュー・カーネギーに出会ったとされています。

世界一の大富豪であり、鉄鋼王と呼ばれたアンドリュー・カーネギーに500名の成功者への紹介状を書いてやるから無償で彼らへのインタビューや取材を引き受けないか、と言われたといいます。

 

その成功した彼らにインタビューすることで、成功の秘訣をまとめ上げないかと依頼されるのです。

それをまとめ上げたのが「思考は現実化する」、原著タイトルは「Think and Grow Rich」でした。

 

全19章からなりたち、偉人たちのエピソードも多く、誰にとっても読みやすく書かれています。

これを皮切りにいくつもの書籍を書き上げ、教育プログラムにも発展させ世界各地で展開されており、間違いなく世界中の人に大きな影響を与えた一人です。

 

ニューヨーク市立大学のアメリカ史教授デビッド・ナソーが、アンドリュー・カーネギーを調査、研究し書籍「アンドリュー・カーネギー」を書き上げました。

アンドリュー・カーネギーの人となりまで調べ上げた大規模調査だったにもかかわらず、ナポレオン・ヒルの名前も写真も、資料には一切出てこなかったそうです。。。

 

私が食い入るように飛びついた、この逸話については作り話だったのではないかと考えられています。

ただ、マーケティング的には、多くの人の心を揺さぶり、ナポレオン・ヒルが世に出る大きな営業トークになったことは間違いない事実になりました。

 

『成功哲学』を正しく読み解く15のステップ

『成功哲学』を正しく読み解く15のステップ

「成功哲学」には、15の教えが書かれています。

きっと成功した人たちが取り組んできた事柄でしょう。

 

しかし、初めて社会に出る新卒学生と、すでに事業を成立させてビジネスを行っている社会人では、その取り組み方が違うことは明白です。

その人のポジション、成功の度合い、人生の経験をちゃんと鑑みて何から取り組むべきかを示す必要があります。

これを示して初めて体系化させたと言えるでしょう。

 

私ならば「成功哲学」の15の教えを以下の順番でお伝えします。

吉武流 『成功哲学』で成功するための15のステップです!

*()内の番号は「成功哲学」での掲載順

(2).人生で求めているものをはっきりと自覚する

ヒトが一番輝くのは「好きで得意」なことが真剣に取り組めることであり、それが成功への一番の近道だと考えます。

まず、これに気づくと最高に幸せでしょう。

しかし、まだ何ひとつ取り組めていない新卒や学生にこれを言っても『何から取り組んだらいいんだ?』という疑問を持ちます。

 

まずは、自分の好きを大事にしながら来たチャンスは積極的に取り組むべし。

その先にあなたが求めているものが見えてきます。

 

(6).トップを模倣する

私の著書「成功のルール」の言うところの「勝ってるやつに会いに行け」です。

会う人間が負けている奴ではいけません。

 

そして、ここで言うトップも勝ってるやつも、君がそう見える憧れであることが重要です。

この憧れを模倣することこそ「好きで得意」に近づく最大のアプローチです。

 

(15).他人の批判を恐れない

何か目標を決めて取り組もうとするときに、必ず現れて出鼻をくじくのは「ドリームキラー」の存在です。

 

世の中の8割の人間は、後ろ向きでネガティブな存在です。

何をやっても仕方がないと思っている。

 

そんな人生を流されて生きている人間の前に、君のように目指すモノを見つけて成功を信じて取り組もうとしている者が現れたら、「何を言ってやがる。どうせ出来る訳ないんだからやめておけ」って夢をぶち壊そうとするんだ。

君にうっかり成功でもされたら、やる気ゼロの自分の立場がなくなりますからね。

 

ドリームキラーの存在には十分気をつけよう。

 

(13).価値を構築し、提供すること

ここで言う価値こそが、私が言う「好きで得意」だ。

君の好きで得意なことで仲間たちに貢献するんだ。

 

その価値を磨く間は、報酬を求めず若さと労働を投資している気でとにかく経験を積むんだ。

 

(12).マスターマインドを使うこと

マスターマインドとは、同じように向上心を持って目標に向かう同志だ。

仲間こそ学びと成長の励みになる。

 

私は強豪校理論を信じている。

強豪校には、憧れの存在となる勝っているロールモデルも、自分と同じように高みを目指して切磋琢磨する同志もいる。

こんな強豪校の環境に身を置けたなら、否応なしに成功する。

 

なぜなら、ちょっと先行く先輩こそが描いたビジョンの生き証人。

ビジョンの臨場感を高めてくれるからだ。

 

(11).プラスアルファの魔法

ここまで「好きで得意」を目指して取り組んでくれば、充分「意欲」が育ってないか?

物事の立ち上がり期というやり始めは、特に精神的も肉体的にも負荷が高く、くじけそうになることが多い。

 

しかし、この時期にいい仲間やいいコーチに出会い、「意欲」を育まれるともう一つ先の課題を見据えてプラスアルファを取り組もうとするな。

ここでいうプラスアルファの根源こそが「意欲」だ。

 

(8).想像力を駆使する

目標を決め取り組んでいると全てが思う通りにはいかない。

そういう時に「意欲」と「創意工夫」することが非常に重要になる。

 

ここでいう想像力は、目の前の困難を乗り越えるための工夫のことだ。

 

自分一人で苦しむ必要はない。

トップを模倣したように、経験を分かち合う先行く先輩を味方につけ、出来る方法を考え抜こう。

 

ゴールに行き着く方法は百万通りある。

 

(1). 卓越性を追求することへの誓い

これこそが「好きで得意」を常に磨き上げる理由だ。

 

目指すモノをある程度手に入れたら、この『価値』を再定義して新成長戦略を再構築しよう。

小さな成功で満足し、あぐらをかいた瞬間から時代の変化に取り残され死んでいく。

 

常に新成長戦略を描き、自分の強み「好きで得意」をどこまでも磨き上げて再定義していくことが、卓越性を追求することになる。

 

(3).不屈の精神力

成功した人はみんな強烈な意志力を発揮しているように思うだろうが、彼らだってただの人間。

くじけそうになったことなど五万とあっただろう。

ただ、意志力を強く持つ方法を工夫していたに違いないと想像できる。

 

「意志力の科学」の著者、ロイ・バウマイスター、ジョン・ティアニーが示すように、「意志力」とは筋肉と一緒で使うとその容量はなくなり、適宜休養すると回復し、鍛えるほどに強くなるものなんだ。

要は、使い方が上手になればいいってことだ。

 

(4).生涯学習

学ぶ者は成長し、学ばない者はそこそこの人生で終わる。

世の中の8割の人間が流された人生を送っているのは、学んでいないからだ。

 

学び続けよう。

 

(5).時間を有効に使う

ある程度「意欲」が育ち、トレーニングが進み、成功への軌道に乗り始めたら、合理的に効率性を求めたい。

その際に時間管理が重要になる。

 

私の人生を激変させたのは「七つの習慣」スティーブン・コビー著に出てきたフランクリン手帳を駆使するようになってからだ。

時間を効率的に活用させよう。

 

(9).性エネルギーを活用する

ここだけは言ってることがよく分からない。性欲を転換する何かの方法を言ってるんだろうか?

自分をコントロールすることを言っているのだろうか??

 

【重要!】成功するまで見てはいけない3つの言葉

下の3つは、ある程度成功が見えてきてからの取組みだ。

(14).感謝すること
(7).常に誠実を大切に
(10).自分がして欲しいことを相手にする

この3つに関しては、年収800万を超えることが見えてから気にすればいい。

ある程度の成功が見えるまでに、自分磨きに必死な時期に他人のことに気が回るだろうか?

 

勝ち切った成功者たちの自伝によく出てくるこれらの耳障りの言い『いい人になる』系の助言が有効になるのは、自分が成功してからだと断言しておく。

 

一旦成功し、その先のブレークスルーを目指すときは、社会資本と金融資本を駆使するので、これらの教えが非常に有効になる。

こここそが私が言う、フェーズ=人の成長段階によって学びが変わるという所以だ。

 

「成功するまで謙虚になんか一切なるな!」

 

総括 「あなたが心の底から信じるならどんなことも達成できる」という究極の真実

ここまで自分の成功と成功した仲間たちを育て上げて久しぶりにもう一度「成功哲学」を読み返してみると、この書籍は実践する人の成長過程や成長段階というフェーズが全く考えられていないことが明白だ。

 

私がこの本に出合ったのは、N高校陸上部を全国優勝させるという成功を一度は体験した後でした。

その段階で読む「成功哲学」は道筋の確認ができ、まとめられた内容に圧巻された。

 

ここで言わんとしていることは、観光ガイドを読んでも実際に行ってみないとガイドに書かれている内容のニュアンスや描写が、立体的かつ複合的に分からないという点です。

一度、その観光地を旅した後に観光ガイドを読むとよりリアリティに感じられるのと同じ原理です。

 

『成功哲学』は、読んだだけで成功するという魔法が書かれた本ではありません。

確かに私にとって本質であり真理であることは間違いありませんが、あなたにとっても同じように機能するかどうかは実際に自分の力で努力してそこに到達してみないとわかりません。

 

みんながいいと言っているからという理由で盲目的に『成功哲学』を信じるよりも、あなたが心の底から信じている夢や目標に向かって正しい努力をすることのほうが大切です。

あなたが『成功哲学』を正しく読み解きながら目指すべきゴールに向かって正しい努力ができれば、『成功哲学』はあなたを正しい方向に導きあなたが心の底から信じていることを実現させるでしょう。

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